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日本相撲協会は２３日、東京・国技館で親方衆や十両以上の力士ら約２５０人による「意見交換会」を開き、協会が一丸となって公益財団法人への移行を目指すことを確認した。会合には、公益法人認可の相談窓口となっている公益法人協会の太田達男理事長らも出席。認可に向け、相撲の普及や力士の養成など収益を度外視した公益性が高い事業を協会が実施していくことの必要性を説明した。また、「ガバナンス（統治能力）の整備に関する独立委員会」（座長＝奥島孝康・前早大総長）はこの日の会合で、全親方を対象に組織のあり方などについてアンケートすることを決めた。９月半ばまでに集計し、公益法人移行への議論のたたき台とする。

日本相撲協会は２０日の理事会で、副理事長の設置など、「放駒体制」を決めた。近く暴力団排除宣言をして、秋場所（９月１２日初日）の開催とＮＨＫの生中継再開を実現させたい狙いだが、協会の「改革」についてたびたび牽制（けんせい）を受けてきた文部科学省などの目を気にした「パフォーマンス」の側面もある。

　今回の最大の目玉は、副理事長に理事長代行を務めた村山弘義理事（元東京高検検事長）を選んだことだ。「理事長の補佐役」とのふれ込みだが、実際は、これまで村山氏が務めてきた理事職と同じ非常勤で、協会への出勤は１週間に１度程度という。これでは肩書を変えただけに等しい。

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　さらに、広報部長を補佐する職員の公募案。「ガバナンスの整備に関する独立委員会」の一部委員の肝いりで生まれたが、親方の間だけでなく独立委の委員の間でも、「わざわざ外から呼んで、やってもらう仕事なんてあるのか」という声が出ている。

　間もなく直面する大問題は２０１３年１１月末に迫る公益法人認可への道づくりだ。いまの協会の枠組みでは、まず認可は下りないと関係者は指摘する。認可の実現には、部屋や年寄株などの大改革が必要だ。パフォーマンスをしている時間はない。（